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「合わせ鏡」第4章

 投稿者:さし美  投稿日:2007年 4月12日(木)20時36分6秒
編集済
  人物は二人。
無言で部屋に入った二つの影は、
そのまま扉横の角で寄り添った。

「お前さぁ、なんであんなことしたんだよ」
「だって・・・・あの子、あんたのこと好きとか言うんだもん」
「でも、俺はお前しか見てないぜ?」

そしてそのまま二人は軽く唇を合わせる。
「ん・・・ダメよ」
口付けはそのまま激しくなっていく。

うわぁ。
やばい。
とんでもない現場にいるようだ。

体が固まって動かない。
というより、興味で見てしまう。

そりゃ、ここの教室は半分スリガラスだけどさ。
だんだん日も落ちている。
だけど、
見えてるってば。
夕日で反射して、綺麗に。

あの、鏡に写った二人の姿が。


いたたまれなくなって、智は教室から少し離れた。

あいつら、付き合ってたんだ。
陸奥と美耶子。
でも、確か一ヶ月前は、陸奥のやつ、那津子と手ぇつないでなかったか?

「何やってるんですか?」
数歩も歩かないうちに、聞き慣れた声が降ってきた。
「日笠」
「入らないんですか?」
そう言った日笠はおもむろに扉にノブに手をかけた。
「あぁぁ!!今は!ちょっと!」
慌てて扉を押さえる。
「え?」


遅かったー!


勢いよく空いた扉、
その教室の中には、
少し乱れた制服と焦り顔の男女が・・・・


いない。


「何ですか?」
と、日笠。

「いや・・・、別に・・・・」

どうなってんだ?
数秒前には確かに、二人・・・・

「それよりも、先輩、これ、何でしょう?」

西日の影の中、
置物が3体転がっている。

等身大の像なんて、あったっけ。

「あぁ、マルスの次は本物でしたね」
その置物は、
陸奥・・・・と、美耶子、

と、ゆっくり立ちあがった置物は、那津子。

「ありがとう、日笠くん」
那津子はそう言うとにこやかに笑った。
「これでいいんですよね」
日笠の目はうつろだ。

「お前・・・・ら・・・・?」



つづく!!
すぐ書くから待ってー!(泣)

http://mycasty.jp/oaiso/

 
 

「合わせ鏡」第3章

 投稿者:曖子  投稿日:2006年11月24日(金)19時52分18秒
編集済
   翌日、智は放課後の美術室に向かっていた。夕暮れまではまだ時間がある。
 -同じ状況を作るといってもマルスはもう割れてしまっている。大きさからするとヘルメス適当だろうか。しかし顔の向きが反対だな。ミケランジェロはの方がいいだろうか。よし、それから像の両脇に美耶子と那津子を向かい合わせて立たせる。夕焼けの見える窓の前には描きかけのキャンバス-
 智は頭の中でモチーフを組むように、夕暮れの美術室に石膏像と2人の少女、キャンバスの配置を思い浮かべた。
 -でも、やはり燃えるような夕焼けが一番似合うのは軍神マルスだ-
 美術室では今日も授業があったのでマルスの破片は部屋の片隅に固められ、切り裂かれたキャンバスもイーゼルから下ろされて後ろ向きにロッカーに立てかけられていた。
 -石膏は不燃ごみなんだろうか-
 智は南側のドアの裾に無残に積み上げられた石膏の破片の塊に近づく。床に転がっていた頭部がごろりと足に当たった。顔は思いのほか損傷が少ない。
 -これなんか、まだモチーフとして使えるよな-
 智は儲けた気分で石膏の破片をかき分ける。胸部の辺りの大きな破片を持ち上げるとその背中はぱっくりと割れて空洞になっていた。
 -へぇ、石膏って中は空洞になってるんだ。あ、確かに思ったよりは軽いもんなぁ。ん?底の部分は変な割れ方をしている-
 他の部分の割れた断面が鋭く真っ白なのに対して、底の部分の一部は断面が擦れて滑らかで、埃で汚れた色をしている。他の底の破片を集めてつなぎ合わせると底の部分に手がやっと通るほどの穴が出来た。
 -この像、底に穴が開いていたんだ!中は空洞だし、だとしたら、中に何か隠されていたのかも知れない-
 智は背中の辺りにじわっと、冷たいものが駆け上がるのを感じた。その時、教室の北ドアを開けて誰か入って来た。とっさに智は反対側の南のドアから廊下に逃れた。
 

ミステリー?

 投稿者:リコ  投稿日:2006年 9月17日(日)10時19分6秒
  遅くなってごめんね。なんとか続き書いてみました。
せっかく見取り図まで送ってもらったのに、謎の解明に少しも触れなくてごめん。やっぱりミステリーは最後に謎解きをしなくっちゃね☆(←逃げてる…)
石膏像、かってにマルスにしてしまいました。笑 美術室にあった石膏像のなかで、一番好きだったの。

さてさて続きはしいた毛ちゃんにお願いします。やっぱりって思わず、がんばってね☆


(仁々ちゃんへ。同じ文章が二回入っているので、前の短い方を消してもらえると嬉しいです。←消し方が分からないので、ごめんなさい)
 

「合わせ鏡」第2章

 投稿者:リコ  投稿日:2006年 9月17日(日)10時01分48秒
  死んだのは石膏像…軍神マルスの胸像だ。
人じゃない。
智はとにかく頭を切り替えることにして、その日はみんなを解散させた。
下校時刻はとうに過ぎている。見回りの先生が来て、この無残な現場を発見して事が大きくなるのは避けたい。智は美術室の鍵を返しに行くとき、顧問の赤田先生に石膏像を「不慮の事故」で壊してしまったと詫びた。
「どうしてそんなことになったんだね」
赤田先生は渋い顔をして尋ねた。智はいつもより少し畏まった顔をして、
「マルスを台座から降ろそうとしたら、手が滑ったんです。すみませんでした」
「…以後気をつけなさい」
赤田先生は苦りきった顔でそれだけ言うと、智を解放してくれた。
智は内心ほっとして、この温和な顧問に感謝せずにはいられなかった。

智は星が出始めた夜空を眺めながら、ゆっくりと慣れた通学路を歩いた。
さっき美術室で見た奇妙な光景とともに、四人の言葉を頭の中で反芻した。
美耶子も那津子も自分が犯人だという。日笠は那津子を疑っているようだけど、陸奥はあの話しぶりだと美耶子を犯人じゃないといいたいらしい。
…どうも釈然としない。
いったい誰がなんのために石膏像を壊す必要があったんだろう。
なんのために?
そうだなんのためなんだろう。石膏像を壊したところで得になるわけじゃない。石膏像自体他にも何体もあるのだから、あえてマルスを壊した理由が? …それともほんとうに単なる不慮の事故だったのか…
いや、破れた絵は明らかに故意だ。
考えれば考えるほど不可解だった。智は眉間にしわを寄せて、懸命に考えた。
自分こそ犯人だという美耶子と那津子…まるで庇い合うみたいに。
本当にどちらかが犯人なのだろうか。
それとも別の誰か?

犯人は犯行現場に戻る。
ふとそんな言葉が頭をよぎって、智は苦笑した。部室に誰が行ったって不思議じゃない。
明日の夕刻、もう一度同じ状況を作ってみたらどうかな…
智は自分が少しだけわくわくしていることに気がついた。
 

しょっぱなから200文字突破

 投稿者:仁々  投稿日:2006年 8月31日(木)02時37分51秒
編集済
  今までになくプロット書いた創作小話。
長い・・・。激しく長い・・・。
トリックも何もあったもんじゃない。
一応、結末までの予測設定はあるけれども。果たして辿り着けますか?

ま、カンタンな造りです。
上手にこしらえてください。

というわけでミステリー仕立ての「合わせ鏡」です。
続き・・・り・・・リコちゃん、お願いできますか?

>>おまけ
犯行現場の見取り図を作成しました。
参考にされたい方は下記アドレスをクリックしてみてください。
http://www.geocities.jp/futagouwo/sharing/mini6/mini0.htm

http://blog.livedoor.jp/futagouwo/

 

「合わせ鏡」第1章

 投稿者:仁々  投稿日:2006年 8月31日(木)01時44分54秒
編集済
  黒い床で、石膏像が死んでいた。
この光景は、余りに奇妙だ。
暗い美術室の鍵を握り締めて、智は思わず見とれていた。

部屋の中には二つの人の影が立っている。立ちすくむ二人の顔は蒼白で、その白さゆえに暗い室内でも微かに造型が見て取れる。
大きな瞳を虚ろに伏せて、セーラー服を纏った少女二人は、向き合うように立ちすくんでいた。

「部長、アタシがやりました」
髪の長い美耶子が言った。
「いいえ、アタシです。絵を斬ったのも、石膏像を壊したのも、アタシです」
肩までの髪を大きく振るって、那津子が言った。

二人の背後には、夕闇に飲まれたキャンバスが二人に並ぶように立っている。
けれどデッサン途中のその表面は無残にもざっくりと斜めに切り裂かれていたのだった。

なんと完璧なシンメトリー。
状況を忘れて、思わず智は石膏像を中心に展開する光景にぼうっと見とれた。
絵描きゆえの性であろう。しかしその瞬間は唐突に遮られた。
新たな声が、左右二つの扉からさしはさまれたのだ。

唐突な声の主、日笠は言った。
「ぼ・・・僕が美術室の前を通ったときには、二人の姿と石膏像を・・・み・・みました。夕暮れ前です。
ででででも、廊下の電気がついたときには、石膏像が見えなかった。
僕は隣の部屋に隠れていたら、那津子さんが戻ってきた。
ガチャリと音がして、彼女は去った。那津子さんが犯人だ!」
もう一つの声の主、陸奥は言った。
「俺は那津子が部屋を出たとき、この部屋の前を通った。そのとき部屋の中には美耶子と石膏像があった。
俺はそのまま、隣の部屋で美耶子の様子を見ていた。彼女が部屋を出たときは部屋に変わりは無かった。
俺もそのまま部屋を出て、再び前を通ったとき、無人の部屋では石膏像が割れていた。
美耶子が戻ったのはその後だ。俺は隣の部屋で見ていた」

智は困惑気味に、廊下側の窓を振り返る。小さな丸窓の向こうには、暗い室内を映し出している窓ほどもある鏡が見えていた。

http://blog.livedoor.jp/futagouwo/

 

200字規定、無視

 投稿者:さし美  投稿日:2006年 8月25日(金)19時54分50秒
編集済
  完全無視しました。
ごめん。

なんかこう、主張がアンバランスですいません。
もっとポックルがどうしようもない奴なら良かったのかもしれん、という結末になってしまった。ラストの台詞の意味もそんなわけであんまり重くならなかった。
大人なんだか子供なんだか、性格の定まらぬまま書いたので、えらいことに。

メルヘン路線は崩れてないはず。いかがかな?
ベタすぎる話でごめんよ。

http://mycasty.jp/oaiso/

 

「蛍」第4話

 投稿者:さし美  投稿日:2006年 8月25日(金)19時49分54秒
編集済
  「わぁああああぁぁ!!」

耳に突き刺さる空気が痛い。
ポックルはまっさかさまに地上へ向かっていた。
随分高くまで飛んでいたのか、地上までの時間は思ったより長く感じられた。
「死ぬときって、ゆっくり時計が進むんだって、おじいちゃんが言ってたっけ」
冷静にそんなことも考えられた。

ふと、風が止んだ。

風圧で痛くて開けられなかった目を開ける。
「・・・あれ???」
ポックルは空中に浮いていた。
「あれれれ??」
もちろん、自分の力で浮いていたのではない。
「・・・・・綺麗!!!」
ポックルのお尻の下には無数の光が灯って、それがたまにとても強い光になり、それからパァッと円を描いて外側の光が散らばっていく。

「大丈夫?」
その光のひとつがしゃべった。
「助けてくれてありがとう、大丈夫だよ。君は、もしかして蛍?」
ポックルが尋ねると、今度は違う方向から声が答えた。
「そうさ、僕達は蛍。」
「やっぱり!あぁ、綺麗だねぇ、本当に綺麗だねぇ。僕、ずっと君たちを見ていたいよ」
すると、蛍の一匹は悲しそうに言った。
「ごめんなさい、私たちもずっとあなたと一緒に飛んでいたいのだけど」
そう言った蛍は、急にパアッと光を強く放った。
「わぁ!綺麗!」
ポックルは、あまりの綺麗さに、その一匹の蛍をじっと見つめた。
するとその蛍は急に光を失い、小さく小さくなったかと思うと、パッ、とダイヤモンドが砕け散ったかのようにいなくなった。
「どうしたの?蛍さん!!」
ポックルは慌ててそのダイヤモンドの破片たちを集めようとしたけれど、するりと指先をすりぬけて地上へ落ちていった。
「死んだんだ」
他の蛍が言った。
「僕達は、長い間生きることが出来ないんだよ」
「そうなの?なんで?君たちは何か悪いことをしたの?神様を怒らせてしまったの?」
「違うよ」
蛍の一匹は、そっと微笑んだ。
「光を放つのはとっても力を使うんだ、だから長くは生きられないんだ」
「じゃあ、じゃあ光なんて放たなければいいじゃない!」
「光らなければ、君を支えられないよ」
「いいよ!僕なんて、落ちちゃってもいいから!」
「落ちちゃったら、死んじゃうよ」
「いいよ!君たちがいっぱい死んじゃうより、僕が死んじゃうくらい!!」

「せっかくの命を、そんな風に言うもんじゃないよ」
急に強い風が起こり、バサバサッと羽音がした。
「ふくろうさん」
ポックルは、興奮して涙がいっぱい溜まった目を上へ向けた。
「だって、だって、僕のせいで蛍さんがいっぱい死ぬんだ。僕が死んじゃえば蛍さんは皆助かるんだ」
「なくなっていい命なんか、ないんだよ」
ふくろうは優しく言った。
「蛍たち、ポックルを助けてくれてありがとう。さぁ、こちらに渡してくれるかな」
ふくろうは羽で蛍を驚かせないように注意して、ゆっくり近づいてきたので、ポックルは慌ててふくろうの背中に飛び移った。
その瞬間、また、パアッと光が強くなり、キラキラと沢山のダイヤモンドが飛び散った。
「あぁ・・・」
ポックルはもうその光が綺麗とか、ずっと見ていたいとかは思わなかった。
ポロポロと涙を落とすポックルに、蛍たちは言った。
「ダイヤモンドになれるのは、幸せの証拠」
「この世で一番綺麗な証拠」
「神様がくれた、ご褒美」
「嬉しいな、嬉しいな」

「死んじゃうの、嬉しいの?」
ポックルが聞くと、蛍はより綺麗な光を灯しながら答えた。
「生き物は、いつか死ぬんだよ。でもね、幸せに生きて、幸せに死ねたら嬉しいんだ」
「僕達は、綺麗な光を灯すことができるように、神様に送り出されたから、幸せなんだ」
「僕達を見た人が、綺麗って言ってくれて」
「僕達は幸せなんだ」

気付くともっともっと沢山の蛍たちが、ポックルとふくろうの周りを飛んでいた。
「僕たちは、この光で沢山の人や生き物を幸せにできる」
「僕達は幸せなんだ」
「僕達はポックルを助けた」
「僕達は幸せなんだ」
「僕達は君に出会えて」
「幸せなんだ」
「僕達のために涙を流す」
「君に出会えて」
「幸せなんだ」

蛍たちは大合唱をしながら、ときおりパアッと強く光りながら、ゆっくりポックルから離れていった。

ポックルは、蛍たちがいなくなって暗くなったあとも、ふくろうの背中でずっと泣いていた。
「誰かのために生きて死ぬのが幸せなんて、よく分からないよ」
ふくろうは、ポックルを今度は落とさないように慎重に飛びながら言った。
「どう生きて死ぬのが幸せか、それは本人にしか分からないもんだ。蛍たちはお前の命を助けたことが、幸せだったんだよ」
ポックルは黙っていた。
「誰かのために生きることが、幸せな奴らだって、いるってことだ」

ふくろうに出会った木の下へ降り立って、ポックルは言った。
「ありがとう、ふくろうさん。」
「いいや、またいつでも言いな。どこでも連れてってやるよ」
三毛猫が大あくびをしながら近寄ってきた。
「遅かったなぁ、蛍は見れたのかい?」
ポックルは、笑顔で言った。
「綺麗だったよ、何もかもがね!」
「何もかも?」
「僕も、綺麗になるんだ!蛍さんみたいにね!」
ほほえむふくろうを見ながら首をかしげる三毛猫に、ポックルはふふっと笑った。
「ありがとう、三毛猫、僕のために待っていてくれたんだね」

http://mycasty.jp/oaiso/

 

おそくなってすいません

 投稿者:曖子  投稿日:2006年 8月23日(水)10時15分56秒
  起承転結の「転」なので転げ落ちてみました。
しいた毛さん結びお願いします。
 

「蛍」第3話

 投稿者:曖子  投稿日:2006年 8月23日(水)10時10分50秒
   三毛猫の背中は肉付きがよかった。ポックルは首のぶにぶにした肉のたるみの間に小さな指を突っ込んで毛皮にしがみつく。三毛猫はデブのわりに機敏だった。家々の塀の間をするすると抜けても、決して背中に乗っているポックルをぶつけたりしない。小道をぐんぐん行くと低い草が足元でさわさわ言う。その音を聴いて、あぁ、蛍のいるところまで近いのだなとポックル思った。でも路地を抜けると三毛猫はトンネルに入り、ブロックの敷いてある歩道を走りだした。トンネルの中はオレンジのライトがギラギラしていて目が痛い。ポックルは不安になる。
「でぶねこ?道は合ってるの?僕は蛍を見たいのだけど…」
猫は何も言わずにすまし顔で走り続ける。トンネルを抜けると真っ黒の山間からポツポツ転々赤や白、青の光が見えた。
「でぶねこ!あれが蛍なの?」
「バカ言っちゃいけない、ありゃ、街の灯さ。人間が作ったものだよ。あんたが住んでる人間の家も遠くから見るとあんな風に見えるさ。あと、デブはやめてくれ。これでも気にしてるんだ」
「あの光は生きているのじゃないの?」
「動かないだろ、堅い光だ。蛍はゆらゆらって飛ぶんだ。光だってそりゃ、綺麗さ」
「見たことあるの?」
「ふふん」
猫は誇らしげに鼻を鳴らす。トンネルを抜けると大きな木の裾で三毛猫は立ち止まった。
「小さい頃にな、ほら、そいつに連れて行ってもらったのさ」
「今は重くてお前なんか連れて行けないよ」
木の上でふくろうが眼をキラッと光らせる。ポックルはきゅっと肩をすくめた。
「こいつを連れて行ってやってほしいんだ。ここからは縄張りじゃない」
「そいつは軽そうだ」
三毛猫は木に登り、ふくろうのいる幹まで行くとポックルそっとくわえてふくろうの背に乗せた。ふくろうは大きく羽根を広げ、ニ度、三度、羽ばたいたかと思うと、もう夜空に飛び出していた。三毛猫が小さく見える。翼で夜風を切りながらふくろうが街の上を旋回する。でもポックルは夢中になって下を眺めているうちにこっろっとふくろうの背中から転げ落ちてしまった。
 

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